陶芸家とホームページについて
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合同会社Tocotonには、Web事業部とともに陶芸事業部、語学事業部もあります。
陶芸は、陶芸Tocoton(https://tougei-tocoton.com/
語学は、Talk Tocoton(https://talk-tocoton.com/
としてホームページも作成しています。
スペイン・カタルーニャ出身の女性陶芸家として活躍しているAnna(アンナ)の作品をShopifyで作ったホームページに掲載して販売もしています。
陶芸作品だけではなく、Annaの作る器のストーリーや、どうやって作ったのかなどの作成裏話、
あとはスペイン・カタルーニャの文化についてもブログを書いています。

しかし、陶芸家の方々の中にはホームページは持っていない、もしくは使わないといった方も多いのを
事業部を立ち上げてから知りました。
結論としては、もったいない!
もったいなさすぎると思うのです。

どうしてホームページを持っていないのかという理由としては、
1.作れないから
2.面倒くさいから
3.作品をあまり出したくないから

身近にいるほかの陶芸家さんたちにアンケートを取ってみたところ、上記の回答が多かったです。
3番目はまだ作品に自信がない方が回答したのかと思うのですが、1番と2番は本当にもったいない!
陶芸家さんもこれからは、自分たちで作品を売っていく必要があると僕は考えています。

ものすごく有名な陶芸家さんになるまでに、時間も道も限られている。
そんな中で大手の百貨店に出店は難しいとなると、自分で小売りするか、売ってもらえるお店を探さないといけない。毎回作品をもっていって、商談をするのにも限界がありますよね。
だから、ホームページが生きてくるんです!

陶芸家がホームページを作るべき理由

大前提として、陶芸家さんが自分で作品を売るということがあっての話です。
そしてものすごく有名ではない陶芸家さんに向けたお話であるということも踏まえておいてくださいね。もちろんものすごく有名な陶芸家さんでも当てはまるとは思いますのでご参考までに!

商品(作品)を売るためにするべきこと

陶芸作品を作っても誰かに売れないなら、お金は入ってきません。
これは陶芸だけの話ではなく、全ての商売はそうですね。作るだけではなく、誰かに届けて売る必要があります。では、どうやって売るのか。その方法をまとめました。

  • 陶芸のセレクトショップなどに置いてもらう(委託販売、買取販売)
  • 自分でECサイトを運営し売っていく
  • 陶器市や手作りマーケットなどで手売りする
  • 自分のお店を持つ

思いつくあたりで一般的なのは上記の方法です。具体的に考察しました。

◆陶芸のセレクトショップなどに置いてもらう(委託販売、買取販売)

日本の陶芸作品を売るのに一般的な方法がこのやり方だと思います。
セレクトショップや大きな土産物などのお店に置いてもらい、販売してもらう。
その方法も委託販売と買取販売の2種類があります。
委託販売とは、売れた分だけお金がもらえる。
1,000円の器をお店に納品 → お店は1,500円でお客さんに売る。 ⇒ 陶芸家は1,000円をお店から貰う。お店は500円の利益を得る。
売れたときにお金が発生するので、お店にとってはスペース代金が発生しないタダ置き状態。しかし先払いしなくていいのでメリットでもある。
陶芸家にとっては売れたときにお金が入る。ただ、いつ売れるかは分からない。

買取販売とは、商品をお店が最初に買い取ってくれる。
1,000円の器をお店が購入 → 陶芸家は1,000円を手に入れる。→ お店は1,500円でお客さんに売る。 ⇒ お店は500円の利益を得る。

結果は同じだが、買取販売のほうが陶芸家にとっては先にお金が入るのでありがたいかもしれない。お店は売れると目星をつけたものを購入し、倍の値段で販売などして利益を得る。先に購入しているので絶対に売りたい意欲がお店にも出てくるため、売れる率が上がる。
売れない作品はお店に買い取られないという陶芸家にとってはシビアな判断になりやすいのもこの方法。

◆自分でECサイトを運営し売っていく

これから主流になっていくであろう方法がこれ。ECサイトを自分で、もしくはプロに依頼して制作・運営する方法。
もちろんこれは自社のオリジナルサイトを作るのでもOKだし、Shopify, EC-CUBE,カラーミーショップ,MakeShopなどを使って作成するのもOK。さらに楽天やAmazon、Yahooといったショップに出店する方法もある。要はインターネットで売りましょうというのがこのやり方の基本。
「陶芸は実際触らないと買ってもらえない」とはよく言われますが、それも考え方とやり方次第で売れるはず。海外でも日本の陶器は売れているのでこれからECサイトを度外視するのは得策とは言えない。

◆陶器市や手作りマーケットなどで手売りする

結構昔からこの方法も主流。1年に数回ある手作りマーケットや陶器市に応募・出店する方法。
有名なところだと京都の平安神宮や、信楽の陶器市があるが出店条件がいろいろある場合が多い。
特に六古窯での陶器市は窯元がその場所にあることなどの条件があるため、一般的に陶芸を始めて売りたい人にはハードルが高いというか、根本的に無理な場合もある。

手作りマーケットも色々あるので楽しいが、テントやら机やらの出店準備に用意が必要。
出展料も結構高い、あと遠い・・・となると交通費や陶芸作品の運搬にも方法が限られる。
さらに、参加する予定のマーケットのイメージに自分の作品が合っているのか、ブランディングとして大丈夫なのか?という観点も持って考えると意外と参加できる手作りマーケットが少ない…!なんてことにも成りかねない。吟味するのをおすすめする方法。
この方法が向いているのは「販売とかあんまりしたことない」慣れてない陶芸家さんがとりあえず売ってみた!という感覚が一番合っていると思っている。
(めっちゃ名前の通っている陶器市の場合は別。ただその時には参加条件クリアが必須!)

◆自分のお店を持つ

これはもう、どんな商売でも1番カタイやり方。でも1番お金もかかるやり方。
作陶する工房と隣接してお店があるのはとても良いし、ブランディングもやりやすい。
しかし工房は辺鄙なところにあってお店が別のところにあるなんてことになってきたら
費用はめちゃくちゃかかってしまう。
工房のところで作品販売するのに、うまく人を呼び込むやり方をしている窯元さんもたくさんあるので
それが可能ならぜひ挑戦してもらいたい。
例えば、島根県の出西窯さんや信楽焼、丹波焼の里もいろいろとオシャレにしたり、
親しみやすくしたりといった創意工夫をされているので参考にしてみてくださいね。

売上が上がるまで自分のお店を持つのは難しいと思っている方にこそ、ぜひECサイトの活路を見出してほしい。

Webが陶芸家にできること

ホームページ以外でも、Webツールを使っていろいろと販路を広げていくのは陶芸家やそれ以外の職業の方にも今や無くてはならないツールになりましたよね。
だからこそ、積極的に導入してほしいです。職人さんとして居続けられる人は大丈夫ですが
自分で販売も営業も作陶もしなアカン人は、連絡先を公開するのでも大切なこと。Webはホームページだけのことではありません。SNSやメール、他のサイトに登録して売ってもらうのも立派なWeb活用。
どんな方法があるかわからないことがあればぜひご連絡ください。